チョットひとこと 第39話

日本で初めての大惨事となり、被災地のニュースをTVで見ながら、ただただ地震、津波の恐ろしさに身が震えます!

さっそくにも香津代のHPを開けて頂いている方々、そして活動誌「ふきのとう通信」をご購読下さっている方々の中で被災地の方々、生活に支障の出ている方々に心からのお見舞いを申さねばならないところ、私自身の心と仕事と生活等々が整わず遅くなり申し訳ない気持ちでいっぱいです。ごめんなさい!!遅くなりましたが、心からのお見舞い申し上げますと共に、数々の心配と不安をなんとか乗り越え、皆の力で出来るだけ応援し、なんとか希望の力を見つけたいと祈る心でいっぱいです!

涙なしでは見られない現地のニュースと東京の余震に震えながら、自分はどうしたらよいかと出来ることを探し、少しずつ動いております。

私の方は9日が初日にて、久保田万太郎作『舵』の作品を品川駅から京浜急行3つ目の新馬場六行会ホールにて公演中でのあの地震でした。ちょうど楽屋におり一瞬建物が崩れるなとよぎった恐ろしさを忘れられずです。落ち着いてから客席にお客様が30名ほど戻って来てくださり、続きから幕をあけ、無事終演をしました。
さぁ!それからです。お客さまも、表方、裏方も電車が動かず皆色々な努力をしての悲惨な一日となりました。私は3時間ほど歩き、やっと八時半過ぎメールが事務所の中川と通じ、中川も地下鉄で地震に会い、揺りかごの様に揺れ、やっと外に出られて5時間歩いて車庫にたどりついたとのこと。10時半迎えの車と出合え、一緒に歩いていた結髪の清子さんを大渋滞の中自宅までお送りして夜中2時に帰宅。メッチャクチャの8階の我が部屋にびっくり!埋立地だからでしょうか!冷蔵庫の扉は開き、中のものが飛び出し、食器も割れ、出窓の鉢が落ちて割れ土が散乱し、本棚の本、アクセサリー、仏壇のものなども散乱。4時までかかり危ないもののみ片付け仮眠し、2日目の2回公演にむかい、1座皆々必死の努力にて16日の千秋楽まで公演し続けました。この間にお出かけのお客様は日々30名~150名ぐらいの方々でしたが本当にありがたく、幕が下りた時の拍手には涙が出そうでした。
地震次の日の12日午後の部終演後は「ふきのとう」購読者の皆さんとの集いでした。予定の半分ほどの15名の方々が参加して下さり本当に手を合わせたいほど嬉しくありがたかったです!また一丸となったこの作品の表方、裏方の皆さんとは落ち着いたら会いましょうねと心からの「お疲れ様!」を交わし別れました。
さぁ、その次の日には、夜の余震で眠りも浅かったし、食物もわずかだったので、ド~ンと体が動かず、余震に震えながらももう云わなくてよい台詞が頭の中でグリグリし、ボケたように横になっていました。一日休んでノロノロと切符キャンセルの方々への対応に追われながら、今は亡き生き別れの父親が生まれ育った岩手県の山田町そして住んでた釜石市の親戚や親しい方々の消息を探したりの日々。恐ろしい揺れのため、リュックサックに色々大切なものも含めつめたり、自宅用にペットボトルや容器に水を入れたり、やっと商品が入ったスーパーに走り、制限数だけの食糧を備えたり、故郷秋田の方々へのお見舞いや実情を伺ったり、また今月は日舞のお稽古に帰秋出来ないので中止の事をお弟子さん達にFaxや電話をしたりの日々、昨日釜石の親しい方から携帯がやっと入り、泣き声でご主人の火葬を昨日した事、今、秋田の土崎の自衛隊の方が来て充電できたとのこと、また薬局をしている釜石の方からも―声入り、一階の店に瓦礫と車が流れ込み、2階がグチャグチャだけど何とか家族皆生きていると有り、他に連絡できない方がまだまだいて・・・・。そこに秋田の親しい友人の自殺の報が入り、また号泣!昨夜も今朝も余震で飛び起き扉を開け、リュックを手にスニーカーを履いたりと、もう心がエッチラオッチラと揺れ、これから食器を棚の下に、タッパーや割れないものを上にと荷の入れ替えやら片付けが山程、部屋はあぜ道のように歩くところが細く有るだけ・・・・。

私のHPを開けてくださる方々に「香津代のチョットひとこと」が1年も変わってないお叱りをいっぱい頂き、『ごめんなさい!』を連発してきたこの1年でしたので、本当に自分の事でいっぱい、いっぱいで、私を思ってくださる方々に私を伝えられず本当にごめんなさい!備えを十分にしても間に合わないと思うけど、自分のやれるだけの事を精進し、福島の原発のニュースに気をつけながら、なんとか人らしい生活を日本中の方々と助け合って築いていきたいものです!内向せず、後ろ向きにならず、被災地の方々の安心と安全を祈り、その生命力に学び、一日一日を生き抜き、今のこの現状を乗り越えたいと思います。今こそ一人ひとりの先祖から頂いた遺伝子、トラブル解決能力が試される時ですねぇ!祈りましょう!願いましょう!精進しましょう! ねぇ!

平成23年3月23日夜 香津代