チョットひとこと 第63話

8月20日(日)、自らの企画『清香會 和の輪』公演は無事に終わりました。9年前に歌舞伎公演「加賀見山旧錦絵」で私はかの有名な“岩藤”の役を頂き、演出は坂東鼓登治先生でした。鼓登治先生は、私の難しい役と難しい芝居を分り易くご指導下さったのです。

その先生の構成・演出、出演で日本をひもとき芸能を紡ぐ多面多様な出し物を先生の豊富なお話で進行していく楽しさと凄さといったらありません。

先生の秘蔵っ子、西崎絵壬乃さんと河本龍華さんの見事な踊り、私も3つ踊らせてもらったこと、私の朗読「古事記」だけで先生が踊られるというビックリ企画が衝撃でした。

2時間半の昼夜2回公演を終えた今、身も心もうつろな状態で山程の事後処理にむかっている自分にあきれています。まったく器が小さく狭いのですねぇ。自分がすっからかんになってしまいました。さぁこれから、どうしようか?いえいえ、そんな状態でいられるわけない筈、事後処理をひとつひとつやっていかなくてはと今、初秋の香りをかすかに感じながら、鼓登治先生や共演者の方々、支えてくれたスタッフや會員の面々、お越し下さった方々への感謝の気持ちを胸に包んでいる香津代です。

平成29年葉月吉日 香津代記